interview

#3「子どもの発達段階の理解不足」

 アンダー世代の試合で、タイムアウト中に作戦版を一生懸命子どもに見せ、ものすごいスピードで話しながら、選手に見立てたマグネットを高速移動させるコーチを見かける。とある学術記事によると2次元空間と3次元空間での方位に関する認識ができるのは小5・小6で約34%、中2・中3でも50%を越える程度。この程度の空間認知能力で、短い時間でまくしたてるように指示された子どもが、コーチの伝えたいことを理解できるとは到底思えない。 空間認知だけではない、言葉の使い方・伝え方(主語、述語を明確に、話すスピード、身振り手振り)、一度に理解できる指示の量など、タイムアウト中だけでも発達段階を理解しているチームとそうでないチームとは歴然とした差ができる。 日々のコーチングでもそうである。#1の自分の成功体験の件でも触れたが、中学、高校時代の指導がアンダー世代に通用するわけがない。子どもの発達段階や各選手の特性を理解したうえでの指導が必要なのである。 中高生の教員に比べ小学生の教員は、驚くほどきめ細やかだ。生活指導も学習指導も。これは中高の先生がいい加減で小学校の先生が過保護なのではない。児童生徒の発達段階を各教職員が理解したうえでの指導方法なのである。

#4「系統性・多様性ある指導体系の理解不足」

#5「南ジャンプスよ、パイオニアとなれ」
#6  EPILOGUE

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