interview

Mj Interview vol.03
「信州ブレイブウォリアーズ」代表 片貝雅彦

Masahiko Katakai Interview 3
プロスポーツと地域

【なくてもいいもの】ではなく
【なくてはならないもの】を作る

群馬県出身でアメリカを経由し信州での生活が長くなった片貝社長。プロスポーツ運営において、地域を大事にする理由とは何かを聞いた。

「プロスポーツは応援してくださるファンあってはじめて成り立つもの。ゆえ、地域にそのクラブがある存在意義や価値を常に生み出していかなくてはなりません。例えば、バスケットボールを単なる[スポーツ]や[娯楽]とするならば、地域の多くの人々にとって必要不可欠なものにはなり得ません。しかし、それが【なくてもいいもの】から【なくてはならないもの】になったとき、初めてそのクラブの価値が生まれ、地域の人たちに必要な存在になり、応援してくださるファンが増えます。ウォリアーズのコーチ、選手、フロントスタッフはバスケットボールというスポーツが大好きで、競技の発展や振興に貢献したいという思いで集まっています。ただ、前途のとおり、ウォリアーズの活動理念は、街の活性化が目的で、バスケットボールというスポーツはあくまで手段。それを通じて地域活動を行うことがウォリアーズにとって最も大事なことです。お陰様でウォリアーズの認知度は徐々に上がってきています。しかしながら、ホームゲームを観戦しにアリーナを訪れたことがある方は、長野県全人口の数パーセントでしょ

地域を大事にするクラブとして、信州の今後の若い世代の育成に関してはどのように考えているのだろう。

「育成はまさに今、U18(男子18歳以下のカテゴリー)チームを新設し、活動を開始する準備をしています。U15の男子チームは2013年から先行して発足、活動しています。今後、全国で中学・高校の部活動の形が変わり、プライベートクラブチームが増え、ウォリアーズのユースチームがその活動規模・質と実力すべてにおいて長野県内トップクラスにならなくてはなりません。有本有一スーパーバイザーをはじめ、ウォリアーズのアカデミー事業部には、世界に目を向けた向上心の高い優秀なコーチが集まってきています。人財・環境を整えることが急務で、自前のユースチームからウォリアーズのプロ契約選手を輩出することは、アカデミー事業部の大きな目標のひとつです」

続く・・・

Masahiko Katakai Interview 4
衝撃と渡米

Masahiko Katakai Profile
1978年生まれ、群馬県高崎市出身。米国ネバダ大学リノ校卒。
2004年から米国バスケットボール独立リーグABAのクラブ「ハーレムリバイバル」創設運営スタッフとして勤務。2008年に帰国し、旧プロリーグ ㈱日本プロバスケットボールリーグ「bjリーグ」に入社。2010年に株式会社信州スポーツスピリットの経営統括責任者に就任する。2011年にプロバスケットボールチーム「信州ブレイブウォリアーズ」をbjリーグに参戦させ、2012年に同社代表取締役社長に就任し、現在に至る。2016年の男子プロバスケットボール新リーグ「Bリーグ」誕生に伴い、ウォリアーズをB2(2部)中地区に参戦させ、自身は公益社団法人ジャパンプロバスケットボールリーグ「Bリーグ」理事に就任する(2019年9月退任)。翌2017年には一般社団法人信州スポーツアカデミーを設立し、代表理事に。一般社団法人長野県バスケットボール協会でも理事となる。2019年 4月、Bリーグ参戦後初となるB2中地区優勝。2019年 5月、クラブ創設初となるB2リーグ優勝を果たす。さらに2020年 4月、Bリーグ参戦4季目で2季連続の中地区優勝、最終順位リーグ1位となり、クラブ史上初めてB1ライセンスが交付され、来季2020-21シーズンのB1昇格が決定。
今季10周年目を迎えるウォリアーズは、日本一のバスケットボールクラブを目指し地域愛着活動を続けており、その先頭で陣頭指揮をとっている。

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。