interview

Mj Interview vol.01
EURO DEO 代表 有本有一

Mjとは何か?を問い続け
たどり着いた現在の境地
常に進化し続ける
Mjの今を初めて代表が語る

Yuichi Arimoto Interview 2
U12育成の本質とは

Mjは25年に渡り、U12の育成をしてきた。
特に大事にしてきたことはどんなことだったのだろう。

・「Player centered coaching」 
・コーチング・クラフティング 
        Mj Euro DEO


「もう『怒鳴る』ような
パワハラ的指導を…やめませんか!?


中心にいるのはプレイヤーです。
コーチではありません。
コーチの意向を押し付けることがコーチングではありません。
ここを間違えないことが重要です。

あなたは、指導を楽しめていますか?
『もちろん!』と胸を張って答えられる人は、そうそう多くないかもしれません。
好きな選手に巡り会えるコーチはひと握りですし、巡り会えたとしても、モチベーション不足やコミュニケーション不足はついてまわります。

また、ボランティア的な活動だからといって、十分な準備をしないまま、プレーヤーに向き合うこともせず、指導をしていませんか?
もっともっと選手とコミュニケーションをとって楽しくよりよい指導をしましょう。
そこで役立つのが、今ある環境を最大限楽しくするためのコーチング・クラフティングというスキルです」


有本代表が提唱するコーチング・クラフティングとは? 
「コーチング・クラフティングとは…
コーチング・クラフティングの『クラフティング』は、ペーパークラフトのクラフト(craft)と同じ英単語です。意味は “手芸” や “工芸”。つまり『単なる紙』を切り貼りして美しい作品に仕上げるペーパークラフトのように、今ある環境をアレンジして、おもしろく作り変えてしまうことをコーチング・クラフティングと呼んでいます。

環境をおもしろくするといっても、戦術や戦略など指導内容そのものを変えることではありません。あくまで基本は同じままで、その捉え方を変えたり、創意工夫をしたりすることによって、環境の質を変えることを目指します。

コーチング・クラフティングでは、
指導を

1. O(Objective):目標
2. KR(Key Result):主要な結果
3. SHARE:共有
の3つの要素に分けて考えます。

大まかな流れとしては、まず『1. O』で指導に対する根本的な捉え方を変え、その結果として、具体的な『2. KR』と『3. SHARE』を変化させていく、というステップを踏みます。

コーチング・クラフティングと同じ様な試みにジョブ・クラフティングがあります。その最も代表的な例であるディズニーランドの清掃員 : カストーディアルキャストをご存知でしょうか。
カストーディアルキャストの場合、自分の『O:目標』を単なる掃除係ではなく、『ゲストをもてなすキャストの一員』とすることによって、絵を描くなどの『KR:主要な結果』や、ゲストに声をかけるといった『SHARE:共有』を新たに生み出すことにつながっています。
【1. O】単なる清掃員→全員がキャスト
【2. KR】掃除→来場者をもてなす(ブラシで地面に絵を描くなど)
【3. SHARE】清掃員同士の関わりのみ→来場者ともコミュニケーションをとる」

この3つの要素が噛み合った結果が2019年度の成果だった。
有本代表の話は止まらない。
より詳しく「コーチング・クラフティング」を語り始める。

「1. O(Objective):目標
まずは、今あなたが『思うようにいかない』と思っている指導についての見方を変えていきましょう。
指導に対する『O:目標』がいかに重要か、つまり、やっている練習そのものは同じでも、考え方次第でガラリと見え方が変わってくるのです。指導への『O:目標』を変えることは、ディズニーランドのような特別な現場に限ったことではなく、日常の指導現場でも可能です。
コツとしては、指導のゴールや本質、全体像、意義などについて『デザイン思考』を持って考えることです。

2. KR(Key Result):主要な結果
指導の『O:目標』を見直したら、具体的な『KR:主要な結果』にも目を向けていきましょう。
指導の中に楽しさややりがいを生み出す最良の方法は、「新しいチャレンジをする」ことです。幾度かにわたって、Mjとは別の場で、100名ほどの指導者や指導補助者・主要な選手を集め、コーチング・クラフティングのトレーニングに関するクリニックを、都度3時間程度行った実践があります。そのクリニックで得たテクニックを受講した皆さんにその場で使ってもらい(ワークショップ的に)、自分の指導を楽しくするように促したうえで、それぞれの指導現場に戻ってもらいました。
その際に最もモチベーションが上がったのはチャレンジ・シーキング(挑戦を求める)でした。
指導のやりがいとなる要素にはさまざまな種類がありますが、その中でも「新しいチャレンジをすること」が最もモチベーションを高めることがわかったのです。具体的には、練習のやり方をブラッシュアップしてみる、新しい目標を持つ、いつものドリルにプラスαの工夫を加えてみるなど、いろいろなやり方が考えられます。
そして最も重要なチャレンジが、全てを『可視化』することです。『KR:主要な結果』が判定でき、達成度がビジュアルになることでNEXTへと繋げることが大切です。
3. SHARE:共有
また、コミュニケーションも、指導における重要な要素のひとつです。多くの現場では、『指導者と選手は対等ではない』『清掃員はお客様には話しかけない』などの暗黙の掟のようなものがあり、コミュニケートしない状況をつくっていることがあります。しかし、人間関係が新しく築かれたり、より円滑になれば、指導の質にもいい影響が及びます。
『プレーヤー・エクスペリエンス』:選手の好体験が、JBAの推奨する『プレーヤーズ・センタード・コーチング』にも繋がり、インプット&アウトプット双方向型コミュニケーションが育まれていきます。そして選手は、気づきの中から一歩一歩『自立・自律』をし、人間性を高めていくことでしょう!

『指導に対するO(目標)を変える』『新しいチャレンジをする』『SHARE(共有)を広げる』。
指導を楽しくするコーチング・クラフティングの方法は難しそうに見えて、難しくはありません。
『指導がうまくいかない……』と嘆くばかりでなく、まずは、『どうしたら楽しくなるか?』『どうすればこの指導に意義を見い出せるか?』と考える習慣をつけましょう。

指導哲学を持って…
『計画の定義』:理想のプロセスを可視化する
『準備の定義』:計画を遂行するための最適化活動
『指導者の役割』:課題を与える事 → 課題を解決するのは選手の役割(*自分で解決出来る選手育成)
そして…『共有』から『共感』へ」


続く・・・。

Yuichi Arimoto Interview 3
環境の変化と育成の役割

#1「25周年のMjの現在地」
#2「U12育成の本質とは」

Yuichi Arimoto Profile
1958年生まれ、O型射手座   埼玉県出身。
幼少期よりスポーツに没頭し、高校時代はサッカー部のキャプテンに。スポーツ同様に好きだったデザインの業界でキャリアをスタートし、スペースデザイナーとして活躍。仕事の傍、社会人クラブのラグビーリーグに所属し、49歳まで現役のプレーヤーとしてピッチに立っていた。その間、娘のミニバスチーム入団をきっかけにバスケの世界へ。2008年、ドイツから来日し、日本でコーチングをしていた若き名将トーステン・ロイブル氏と出会い、バスケのコーチングにのめり込む。以降、埼玉県川口市(旧鳩ヶ谷市)で活動するミニバスチーム「南ジャンプス」の代表として、多くのプレイヤーを輩出。ボランティアながらJBA公認ライセンスコーチ8人を擁すチームを率いてきた。2020年1月、長野県のプロバスケチーム「信州ブレイブウォリアーズ」に招聘され、18歳以下の育成部門トップに就任。現在、世界に羽ばたく人を育成する機関を創設すべく奮闘している。
資格
JBA公認コーチデベロッパー
JBA公認B級コーチ 
JBA公認ジュニアエキスパート

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